岐阜県本巣市でいえづくり
総合建設 設計 施工
岐阜県本巣市文殊1234-1
伝統の
木造在来工法
木の特性を活かした在来工法
木の家はなぜ良いのでしょう。
同じ木造住宅でも、ツーバイフォー工法と在来工法では、木材の使われ方には大きなちがいがあります。ツーバイフォー工法では構造材として100%外材を使うなど、単一の素材を使用するのに比べて、在来工法では、たとえば土台には腐食しにくいヒノキ、ヒバ、クリ、柱には水に強いヒノキ、スギ、梁には、曲げに強いマツ材というように、木の特性に合わせて使いわけるのが普通です。しかも、そのなかでも特に強度を求められる土台や柱には、木の中心部である芯持材を使用するなど、在来工法では、木材の特性と住まいの安全性を十二分に配慮、適格な素材を使用することで、耐久性、耐震性 にすぐれた住まいづくりをしています。
耐震性
地震にも強い木の家
地震によって建物が受ける振動エネルギーは、建物の重さに比例して大きくなります。重いコンクリートや鉄骨構造の建物にくらべると、軽い木材でできている木造住宅は、受ける地震エネルギーがそれだけ少ないわけです。
鉄やコンクリートは一見木よりも強そうですが、重さ当りの強度(比強度)で比べると、木材は引っ張りの強度で鉄の約3倍、コンクリートの23倍、圧縮強度で鉄の2倍、コンクリートの5倍、曲げ強度で16倍、400倍もの強さがあります。日本のように地震の多い国は、軽くて強い「木の家」がむいているわけです。
耐火性
木の家は燃えにくい
木造は火に弱い。おそらく大多数の方が、そうお考えでしょう。しかし木は、ある程度の厚さがあれば、表面が燃えることでできる灰火層によって、内部への酸素の出入りが遮断され、燃えつきるまでにかなりの時間がかかるのです。
火災実験で木材が燃える速度は、1分間に0.6~0.8mm。30分燃えつづけても1.8~2.4cm。両側から燃えたとして、3.6~4.8cmしか燃えません。火災は出ますが断面減少速度が遅く、建物が倒壊するまでの時間が長いということです。ですから、構造材を石膏ボードなど燃えにくい材質でおおって、防火対策をほどこせば驚くほど高い耐火性能が得られるのです。
木と鉄を比べると。
一般的に火災に強いと思われている鉄ですが、400度以上の熱が加わると、その強度は急激に低下します。5分後には強度が半分に、10分後で1/10に落ちてしまいます。これに比べて木は、800度の熱にも耐え、20分たたないとその強度は半減しません。消防士の間で「消火活動では、木造住宅より鉄骨造りの方が恐い」といわれているのは、鉄骨の建物の方が倒壊しやすく、消火活動中、より危険がともなうためです。火災時の倒壊に対して、鉄骨構造の家よりはるかに抵抗力があるのが在来工法の家なのです。
快適性
木は、天然のエアコン。
熱の伝わりやすさを示す値を、熱伝導率といいます。木材の熱伝導率は鉄の1/300、コンクリートの1/10。他の構造材と比べて熱伝導率が低く、断熱性能にすぐれている点が大きな特長です。
また、木は湿度コントロール機能もそなえています。たとえば、両壁にヒノキ板を使用した8畳の洋室で湿度を30%下げたとすると、ヒノキ板から6L、1升ビン3本分の水分が放出されるということがいわれています。また、校倉造りの正倉院は、この機能によって大切な宝物を1200年にもわたって守ってきました。このように木は、まさに天然のエアコン。私達に快適な居住空間を提供してくれるのです。
雑菌、ダニ繁殖の抑制に効果を発揮。
ヒノキに殺菌作用があることは昔から知られていましたが、これはヒノキが薬用成分のヒノキチオールを持っているからで、そのほかにも消炎、鎮咳作用のあることがわかっています。
また、ヒノキばかりでなく、多くの樹木は薬用成分を持っています。たとえば、樹木の発する香気には殺菌作用のあるフィトンチッドという成分が含まれています。さらに、このフィトンチッドには大脳の働きを活発にする作用もあり、伐採後も発散されることが明らかになっています。
近年、ダニによるゼン息やアレルギーが増えているのは、住宅の気密性が高まり、湿気が閉じこもってしまうことに原因があります。しかし、ダニは湿度52%以下では繁殖できないといわれていますから、木はその調湿効果と殺菌作用でダニの発生を大幅に抑えることができます。
ほかにも防虫効果のあるヒバ、ジフテリア菌に強いスギやマツ、そしてヒノキなどを土台、柱、梁など用途に応じて使い分ける在来工法は、健康的で快適な住まいづくりを実現します。
人にやさしい木の家。
木の特性には、ほかにも人のからだに良い機能がたくさんあります。まず、目にやさしい機能です。反射光が強いとチカチカして目が疲れますが、ヒノキや畳の反射率は人間の目に最適な50~60%。また、木は適度の吸音作用で音の反響を防ぎ、耳にもやさしい居住空間をつくります。木造の和室が人々の心をなごませるのも、こうした科学的データに裏づけられたものなのです。さらに床材としての木は衝動をやわらかく受け止めるばかりか、床の冷えからくる疲れを防ぐ効果があります。コンクリートやタイルの床で疲れを感じるのは、熱伝導率が木材の8~10倍もあり、足の温度を著しく低下させるからです。
こうした木の持つやわらかさ、温かみ、うるおいが人々の心をとらえ、「木の家」に対する根強い人気となっているのです。